人体の不思議〜part1〜
ポジティブストレッチの西手です。
今回は人体の不思議について書いていこうと思います。
動く・動かす
体が巧みに動くのは。筋肉が収縮すると、同時に骨や関節、腱、靭帯などが連動して動くため。
骨と骨は関節で連結し、筋肉は腱で骨に付着しています。
筋肉が収縮すると骨が引き寄せられ、同時に関節が曲がって身体が動く。
そのため、曲げたり伸ばしたり、特に動きの激しい関節(指や肘、膝など)は弾性に富んだ靭帯で補強されている。
骨格・関節
人体の支柱が骨。その連結部分が関節。
人体は約206個の骨がパズルのように組み合わさって身体を支える支柱の役目を果たすとともに、内臓などを守っている。
この骨組みを骨格といって、ビルに例えると建物の土台となる鉄骨にあたる。
しかし、 人間は常に動いている 。その動きを可能にしているのが関節だ。
骨と骨の間を関節によって連結させることで、曲げたり伸ばしたりして、さまざまな動作をつくり出している。
骨にも血管が通っている。
骨も新陳代謝を行なっているので酸素や栄養が必要。
内部はスポンジ状で毛細血管が張り巡らされている。
関節軟骨は傷つくと再生修復しない
関節には骨同士が直接当たって擦れないように関節軟骨というクッションが付いている。
しかし、関節軟骨は神経や血管が通っていないため、栄養が行き渡らず、加齢や怪我、過度の負荷によって一度傷がつくと自然修復はしない。
では関節軟骨にどうやって栄養を渡すか。
関節軟骨には血管が通っていないため、栄養を得るためには動かすことが必要。
関節は、曲がるように骨と骨の間に隙間を開けて凹凸に向き合い、このまわりを関節包という袋が包んでいる。
このうち内側の滑膜からは滑液が分泌されて関節内を満たし、関節の動きを滑らかにしている。
関節面は骨同士が擦れないように水分を含んだ弾力性のある軟骨で覆われているが、血管は通っていない。
軟骨は滑液から栄養を得ているが、滑液は関節が動くことで関節内ににじみ出てくるしくみになっている。
そのため、 軟骨に栄養を送るには、関節を動かす必要がある 。
骨粗鬆症の予防には骨に適度な刺激を与えること。
骨はカルシウムの貯蔵庫。
血液中のカルシウム濃度が低下すると、骨から足りない分が補給されてしまうため骨は弱くなる。
また、加齢に伴い骨をつくる細胞の働きも衰えるので、骨粗鬆症になりやすい。
しかし、骨は動かすという刺激を受けると、骨をつくる細胞も活性化して丈夫になろうとする。
したがって動かないと骨はもろくなるので、 適度な運動は骨粗鬆症の予防につながる 。
筋肉
人が活動するための動力となる。
筋肉は大きく分けると、骨格にくっついて骨を動かしている骨格筋と胃腸などの内臓の動きに作用する平滑筋、心臓を動かす心筋の3種類がある。
このうち通常、私たちが筋肉と呼んでいるのは、骨格筋のこと。
骨格筋は自分の意思で動かせるが、平滑筋と心筋は意識的に動かすことができない。
そのため、骨格筋は随意(自分の意思で動かせる)筋と呼ばれ、平滑筋と心筋は不随意筋と呼ばれている。
筋膜リリースって何?
鶏肉をよく見ると、表面は薄い膜で包まれている。
この膜が筋膜で、人体も筋肉や内臓を筋膜が包んでいる。
筋膜の滑りが良いと筋肉もスムーズに動くが、厚くなったり滑りが悪くなると筋膜にシワが寄り、凝りや痛みを引き起こすといわれています。
そこで、 筋膜をほぐすことを筋膜リリース という。これによって筋肉が柔軟になり、関節の動きも良くなる。
骨格筋の運動
骨格筋の運動には、
屈曲・伸展
内転・外転
回内・回外
があり、人間の様々な動きを作り出している。
ダイエットには赤筋を使う有酸素運動が効果的
筋肉(筋繊維)には、赤い色の赤筋と白い色の白筋の2種類があるが、この違いは毛細血管の数の差によるもの。
筋肉は縮むときにエネルギー源として糖質や脂肪を消費するため、毛細血管の数が多く酸素を多く取り込める赤筋のほうが脂肪を燃焼する効果が高い。
そこで、ダイエットには 赤筋をメインで使う水泳などの有酸素運動が◎ 。
胸部・腹部
胸は骨と筋肉でガードし、腹は筋肉と脂肪でソフトに守る。
心臓と肺がある胸部は胸郭という骨のカゴで囲むことで外部の衝撃から守っているが、肺は膨らんだり縮んだりして呼吸運動をするため、胸郭を構成する骨は軟骨によってゆるくつながっている。
これに対して消化器が収まっている腹部は、胃腸のぜん動運動が盛んなため骨で守ることができない。
その代わりに何重もの筋肉と脂肪で覆うことで、腹部をガードしている。これによって、腹部はひねりなどの動作も可能になっている。
腹部に骨がない隠れた理由
寝返りを打ったり、仰向けから起き上がる時などは、上半身と下半身を捻って身体の向きを変えている。
しかし、 腹部を骨で固定すると身体が曲げられない。
寝たら最後、起き上がれなくなってしまう。だから、腹部に骨がない。
しゃっくりが止まらないのは病気のサイン?
胸部と腹部の境目にあるドーム型をした膜状の筋肉が横隔膜。
横隔神経が刺激されると横隔膜が痙攣を起こし、しゃっくりが出る。
通常はじきに止まるが、長く続くときは気管支炎や肺炎などの呼吸器系の病気、逆流性食道炎や胃炎などの消化器系の病気の可能性もある。
背中
24個の椎骨と背中の筋肉群で姿勢を維持
背骨は脊椎や脊柱とも呼ばれ、椎骨が24個つながって構成されている。
これだけ細かくついているため上体を前後左右に曲げたり、捻ったりすることが自由にできる。
動作だけではなく、歩行の際にも衝撃を吸収するバネの役割を果たしている。
この脊柱に付いて姿勢を保っているのが、脊柱起立筋と呼ばれる筋肉群。
脊柱起立筋 は重力に逆らって働いていることから 抗重力筋 といわれている。
姿勢を保つ筋肉
重力に逆らって頭と脊柱を支え、姿勢を保っているのが背筋。
深層には多裂筋や回旋筋、半勅筋という筋肉があり、それより浅い中間層には腸肋筋・最長筋・勅筋からなる脊柱起立筋が走っている。
脊柱起立筋は、背部の正中線の両側に盛り上がっているので外からでも触れることができる。
これらが脊柱の各種運動に関わっている。
猫背を改善すると痩せる
姿勢は背筋群だけではなく、腹側の腹筋群とのバランスで維持している。
ピンと背筋を張った姿勢では、バランスよく背筋と腹筋を使っている。
だが、猫背の状態では背筋の一部だけを無理に使っているため疲れやすく、他の筋肉をあまり使わないので代謝が悪くなって脂肪がつきやすい。
猫背を改善すると、腹筋と背筋をバランスよく使えるようになるので、代謝も上がって痩せやすくなる。
まとめ
ここまで読んでいえることは、身体を動かさないと骨も筋肉も弱くなるということです。
なぜ?、どうやって?
なんて考えずに動かしていた自分のお身体の仕組みが少しでも理解頂ければ嬉しいです。
以上、ポジティブストレッチの西手でした。
参考書籍:人体の不思議
監修 :坂井建雄
出版社 :宝島社
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